【個人版】クラウドファンディングで集めた資金、税金はどうなる?

【個人版】クラウドファンディングで集めた資金、税金はどうなる?
25/2/17 5:00
「想いをカタチにするために、クラウドファンディングで資金を集める」。
そんな夢のような体験の裏側には、実はちょっとややこしい“税金”という存在が潜んでいます。
特に個人で立ち上げたプロジェクトは、後から予期せぬ追徴課税が来るなんてことも…。
今回は、クラウドファンディングにまつわる税金のお話を、独特の視点でわかりやすく解き明かし、具体的な金額例もあげながらご説明します。

見落としがちな“税金モンスター”
クラウドファンディングで見事に資金が集まり、「やった! これでプロジェクトが進められる!」と胸を躍らせた瞬間、意外と多くの人がスルーしてしまうのが“税金モンスター”の存在。
個人で集めた資金、どのタイミングでどれくらい課税されるの?
申告しなかったら後々どうなってしまうの…?
プロジェクト達成の感動が冷めた頃、モンスターが牙をむくかもしれません。
放置で生まれる“不気味な納付書”
もし税金の知識ゼロのまま、「あとで何とかなるさ」と放置してしまうと…
追徴課税やペナルティが発生
想定外の出費でプロジェクトに支障が出る
周りに税務の相談相手がいないと、ひたすらパニックに陥る
実際、個人事業主でも確定申告を忘れていたばかりに、後から数十万円の“想定外支出”を負担した事例も聞きます。ピンとこない難しさがあるからこそ、慎重に対処が必要です。
1. 資金の“正体”を見極める
クラウドファンディングで集まるお金は、大きく分けて**「寄付」「購入型」「投資型」**などがあります。
寄付型:個人が資金を受け取る場合、贈与税や所得税の問題が出る可能性あり。
購入型:支援者が“商品やリターン”を買った扱いになるため、事業所得や雑所得などに該当する場合も。
投資型:株式のように配当や権利が絡むケースはさらに複雑。
まずは自分のプロジェクトの“形態”を正確に把握しましょう。
2. 確定申告のタイミング&実際の金額例
「収入を得たら、いつまでに何を提出すればいいの?」という疑問と合わせて、シミュレーションしてみましょう。
ケース例:購入型クラウドファンディングで30万円集まった場合
集まった金額:30万円
リターンの原価・送料などに10万円かかったとすると、差し引き利益:30万円 - 10万円 = 20万円
ここで、個人事業として計上するか、雑所得として計上するかなど、立場によって扱いが変わりますが、たとえば事業所得として扱う場合、次のようになります。
所得(利益)=20万円他の所得(本業の給与など)と合算して確定申告。
年間の合計所得が195万円以下なら所得税の税率5%(※課税方法には住民税なども考慮する必要があります)。仮に20万円×5%=1万円(あくまで所得税のみ)
もし別途他の収入があり、所得が増えれば税率が上がる可能性もあります。
ポイント:
ここでは簡略化した数値を例示しています。実際には経費・控除・住民税・事業税なども絡むため、手元に残る金額と税金負担をしっかり把握しておきましょう。
3. 使える特典や控除を調べる
クラウドファンディングの目的によっては、ふるさと納税や寄付金控除など、何らかの優遇措置が受けられるケースも。
地域おこし・社会貢献的なプロジェクトなら、自治体やNPOの制度を活用できる可能性大。
個人事業主として活動するなら、青色申告特別控除などを駆使すれば節税につながる場合も。
ただし、これらの制度は条件が細かいので、事前の情報収集が必須です。
4. 専門家への相談を惜しまない
「税金とか難しすぎる…」「確定申告ってどうやるの?」と思ったら、税理士やクラウドファンディングに強いコンサルタントに相談するのが近道。
申告を失敗すると痛い目を見るより、最初に専門家と計画を立てた方が結果的に安く済む場合が多いです。
無料相談やオンライン対応を行っているところも増えているので、気軽に声をかけましょう。

まとめ:知識という魔法で“税金モンスター”を撃退!
クラウドファンディングで「夢が叶いそう!」という嬉しさの裏には、税金という見えない存在が控えています。特に個人でプロジェクトを進めるときは、**「どんな資金で、いつ、どう申告するのか」**という基本を抑えておくことがとても重要。
放置すると痛い目にあう
事前に把握すればトラブル回避&節税チャンス
「自分の場合はどうなるの?」と不安なら、早めの専門家相談を。正しい準備をすれば、税金の心配に縛られずにプロジェクトへ全力投球できます。ぜひ万全の体制で、あなたのアイデアをもっと広げてみてくださいね。

執筆者
根岸 徹
クラウドファンディングのサポート専門家。
群馬県を拠点に、地域の魅力的なプロジェクトを世に広めるお手伝いをしています。
企画からプロジェクト公開、PR、そして達成後のフォローまでを一貫して支援。
クラウドファンディングに関する実践的なノウハウや最新情 報を、わかりやすく発信しています。